静岡市の文化財

清見寺朝鮮通信使詩書一覧

No.48 清見寺第11世関棙主忍七言絶句

使行年
西暦1764年
制作者
関棙主忍
形態
紙本墨書
制作年代
明和元年・西暦1764年
寸法
縦46.9cm×横127.7cm
看清寺廟第11世界關棙主忍七言絶句

欽賦蕪詞三章奉
朝鮮国通信三使君 玉案下
鼇峰幸及星東
随例尋承鈞命洪
迎駕不翅如草偃
雲山改観仰清風

辱逐先賢躡舊蹤
寒雲長護碧紗籠
呼猿莫認洛山境
函萏峰南小朶峯峯

海門潮落曙光催
旌旆如雲擁梵䑓
果見雨他新好者
香風吹散碧崔嵬

巨鼇山清見興國禪寺
住持沙門
関棙主忍稿印印
甲申仲春

鼇峰幸いにも使星の東に及び
例に随って尋承する鈞命のおほいなるを
駕を迎えてとはざるは草のふせるがごとく
雲山観を改め清風を仰ぐ

辱くも先賢を逐って舊蹤をふみ
寒雲長く護る碧紗籠
猿を呼びて認むなかれ洛山の境
函萏の峰南小朶の峯

海門の潮落ちて曙光催し
旌旆雲の如く梵䑓を擁す
果たして見ん雨の他に新好の者を
香風吹き散らすみどりなす崔嵬

欽んで蕪詩三章を賦し、朝鮮国の通信三使の君に奉る玉案下

清見寺にとって幸いなことには、通信使の方々が江戸へ国務としていかれる途中で、この地を訪問してくださったことである。恒例のことながら、お尋ねする事は、国王陛下の御命令が大いなる事である。使節の乗り物をお迎えするのは、ただ草に伏せて謹んでいるような事のみではありません。これまで雪に覆われた山容が晴れ上がり、清風を仰いでいるようであります。

かたじけない事ながら使節におかれましては、先賢(せんけん)たる使節を追慕(ついぼ)され、その歩まれた跡をふまれておられます。寒雲はいつまでもながく、この清見寺をご守護くださいます。洛山の景観に似ているという清見寺の為に、洛山の境内を描く際、猿を点景として入れてほしくございません。むしろ蓮の花のような、また、わずかにしだれる樹木が生えた峰の景観であります。

海は引き潮になって朝の光がさしはじめました。使節の行列がもつ様々な旗が寺院をとりまいております。雨の他に何か好ましいものが見られるでしょうか。香りたつ風が緑なす岩山の肌に吹き渡っております。

We at Seikenji were very pleased to receive the envoys on their way to carry out official duties in Edo. As is custom, their visit was a significant act ordered by the king. Welcoming the vehicles of the procession does not simply mean prostrating on the ground. The mountains that had been covered in snow until now have cleared, and it feels like a pure wind is blowing.
I am deeply grateful to the envoys for cherishing the memory of the wise envoys of old by walking along the paths which they once strolled. The midwinter clouds stretch into infinity, protecting Seikenji. I have a request regarding display at Seikenji, which is said to resemble Naksansa. When you paint the grounds of Naksansa, please do not embellish the painting with monkeys. Rather, in the scene there should be lotus flowers or a mountain crest on which grow slightly drooping trees.
The sea is at low tide, and the light of morning has begun to shine. The various flags of the mission’s procession are planted around the temple. What could be better than the rain? A fragrant breeze blows along the skin of the rugged mountain.

거친 글 3장을 경건히 읊어 조선통신가 세 분 사신의 옥안 아래 올림.

오봉에 동으로 가는 사신 행차 오시어  전례 따라 찾아준 의리 천명이 크도다.
행차 맞이에 풀처럼 교화될 뿐 아니라  산도 모습 달리하여 청풍을 우러러보네.
선현을 따라 옛 자취를 찾으려 하니  차가운 구름 벽사롱을 길이 보호했네.
원숭이 소리에 낙산의 경계라 여기지 마소  함담봉 남쪽에 소타봉이 있으니.

해문에 밀물 지고 아침 햇빛 서두르자  깃발이 구룸 같이 범궁을 에워쌌다.
저 신가한 것을 보고 비를 내리려는지  푸른 산 높이 향기로운 바람 불어 흩네.

거오산 청견홍국선사 주지 사문 관려주인 고. 갑신 중춘
[인] 거오산, 주인당인, 관려

*この詩は清見寺の住職が英祖癸未年(1763年)の三使に捧げたものである。
*鼇峰・・すっぽんのように見える山の峰。東北の海に岱輿、員嶠、方丈、瀛洲、蓬莱の5つの島が海をさまよっていた。天帝がそれを15匹のすっぽんで持ち上げ、三交替で各島を支えるようにしたという話が『列子』に記されている。巨鼇山清見寺のこと。
*碧紗籠・・詩文を刻んだ懸板をかけて、青い絹で包んで保護するという言葉。
*海門・・川の水が海に流れ込む場所。

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