静岡市の文化財

清見寺朝鮮通信使詩書一覧

No.15 従事官曹命采(蘭谷)七言律詩

使行年
西暦1747年~1748年
制作者
曹命采
形態
紙本墨書
制作年代
延享5年・西暦1748年
寸法
縦33.2cm×横77.5cm
従事官曹命采(蘭山谷)7言法詩
前恵詩章忙未為次而
 只於丁未三使韻畢戔以贈之

眼濶東溟已減愁
禅林随処更瀛洲
吾今幹役無余事
帰路方成汗漫遊
近従霊嶽気分来
滄海前臨地脚回
普済群生惟恃仏
蓮花高築梵王台

戊辰季夏 蘭谷

前恵の詩章忙しくていまだ次をなづけずして
 ただ丁未の三使の韻をことごとくをさめ以てこれを贈る

まなこはるかにして東溟すでに愁を減じ
禅林処に随って瀛洲にいれかはる
吾いま澣役にて余事無く
帰路成るにあたり漫遊に汗す
近くは霊嶽にしたがって気分来たり
海を前にのぞめば地脚めぐる
群生を普済するにはこれ仏を恃み
蓮花は高くきづく梵王台

前恵の詩章忙しくていまだ次をなづけずしてただ丁未の三使の韻をことごとくをさめ以てこれを贈る

清見寺から遥かに東の海を見はるかせば、旅の愁いを減らしてくれる。この場所こそ東海中にあるという三神山の一つである瀛洲*(えいしゅう)と入れ替わっているのかもしれない。然し私はいま、重要な国務に就いていてそれ以外のことは念頭になく、任務を終えて帰国に際しては心おきなく楽しむでありましょう。

清見寺には近くの霊峰富士山から伝わる厳かな気分が感じられ、大海原を前に眺めると足がすくんでしまう。多くの人々をあまねく救うにあたっては仏をあてにして待つわけで、そのために蓮花(れんげ)の花を仏壇に供えよう。

Surveying the distant eastern sea from Seikenji, the concerns of my travels are lightened. This place must be interchangeable with Yingzhou, one of the three sacred mountains said to be in the eastern sea. But now I have nothing else on my mind other than carrying out my vital national duties, and upon finishing my duties and returning home I plan to enjoy myself in quiet.

I feel the solemn emotions from sacred Mount Fuji that come down to Seikenji, and get weak-kneed as I face the ocean. Waiting for the Buddha to save the multitudes, I offer lotus flowers to the Buddhist altar.

앞서 낸 시에는 바빠서 미처 차운하지 못하고,단지 정미년 삼사의 운에 화답하여 주다

툭 트인 동면바다가 수심을 덜어주더니  선림이 곳곳마다 또 다시 영주이네.
내 이제 일 마치고 다른 일 없기에  돌아가는 길에 비로소 느긋한 유람을 하네

가까이 신령한 산 기운을 나눠 왔고  넓은 바다 임하여 땅이 다리를 돌렸다.
중생 구제를 불법에만 의지하여  연화에 높이 범왕대를 쌓았구나.

무진 계하 난곡 [인] 난곡, 어□재세동해승사.조명채주경장

*曹命采(1700-1764年)・・字は疇卿、号は蘭谷または蘭斎、本貫は昌寧。英祖12年の庭試文科に合格し、玉堂を経て吏曹参議を歴任した。英祖戊辰(1748年)に従事官として派遣された。
*三使・・使臣一行を率いる正使、副使、従事官の三人の代表のこと。丁未年(1607年)のときの三使は呂祐吉、慶暹、丁好寛。
*禅林・・寺にある森。ここでは清見寺を示す。
*瀛洲・・東の海の中で神仙が住むと言われる場所。
*梵王台・・梵王が宿る台。梵王は仏様のこと

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